Mindfulness」タグアーカイブ

整った体軸は気づきのアンテナ

尾骨から頭頂までの縦の体のラインをよく「体軸」と表現します。

ピラティスでは骨盤ニュートラル、脊椎はS字カーブで体軸を整えるようにしますが、整った体軸は、私たちにどのような効果をもたらしてくれるのでしょうか?

  • 周りから姿勢がキレイだと見てもらえる
  • 体の疲労、コリ等が軽減する

といったことももちろんありますが、こんな効果を経験されたことはおありでしょうか?

  • 気づきが高まる

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ティク・ナット・ハン師の『今このとき、すばらしいこのとき』

ヨガ、瞑想で心と体に対する気づきが高まってくると、その気づきを日常生活の中でも出来るだけ保ちたいという気持ちがわいてきます。

自分自身の心と体に気づきを向け、良い状態を保つためにも、外で起こっていることに時に注意深く、時に真理を見出すためにも。

今回ご紹介するティク・ナット・ハン師の『今このとき、すばらしいこのとき』は、そんな気持ちを後押しし、その実践を助けてくれるような一冊です。

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こころみ〜二元的思考、それを離れたこころ

ヨガ哲学の目指す視点は、二元的思考(dualism)の世界を離れた視点。これを、タマス(暗質)、ラジャス(激質)に対するサトヴァ(純質)という言葉で表現したりもしますし、陰ヨガの陰陽理論では、陰と陽の境の(Dao, またはTaoと読みます)と表現したりします。言い換えると、

  • 「勝ち」か「負け」かでなく、「勝ち」でも「負け」でもない
  • 「善」か「悪」かでなく、「善」でも「悪」でもない

勝ち負け、善悪といった決め付けをしない視点であり、姿勢。そう捉えていただいてもいいかと思います。

これに関して、坐禅会でこんな事がありました。お坊さんがされていたのは仏教の「不浄」のお話。

不浄というのは、浄らかではない、という意味。日常の価値観や概念では、あれが綺麗、これが浄らか、といった判断が下されますが、仏教ではそれらは全て我々の思い込みで、実際には全てのものは不浄、すなわち綺麗でも浄らかでもないと言っています、と。

このお話に対して、一人の参加者の方がこのように質問されました。「じゃあ、仏教では全てのものは汚いっていうことですか?それって、ネガティヴじゃないですか?」と。

それに対してお坊さんの方は「え?そうでしょうか?」と答え、私たちの身体を例に挙げて不浄の説明をお続けになり、、、という形で暫くやり取りが続きました。

その間お二人の問いのやり取りを横で興味深く拝聴しながら、私にはふと下図のようなイメージが頭の中に浮かび上がりました。なんか高校の数学で出て来たような図ですね。

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この四角形を私たちの心とお考え下さい。その中に「綺麗」という価値観と「汚い」という価値観があります。

おそらく質問された方の心の中では、不浄=綺麗ではない=汚いということで、ネガティヴなイメージに繋がってしまったのかな、と思われます。

こんな風にも表現できるかもしれません。「綺麗」か「汚い」という2つしか選択肢がない状態。なので「不浄=綺麗ではない」と言われると、不浄なものの持っていきどころは「汚い」の枠より他はなくなってしまいますよね。

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ところが、最初の図には「綺麗」でも「汚い」でもない大きな空白部分があります。

お坊さんのお話されていた一切のものは不浄であるという仏教の教えは、この空白部分に目を向けなさいという教えではないだろうか、と思いました。

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お釈迦さんが説いたとされる「中道」(両極端に走らない)と通じる意味合いでの「不浄」なのでは、と。

ヨガの、二元的思考の世界を離れた視点・境地とも通じるものを感じます。

あらゆる場面で「二極化」の拡大が進んでいるとも言われる今日、上図の空白部分に当たるスペースはグッと小さなものになり、その価値も、存在すらも認められにくくなっているかもしれません。

でも、ヨギとして、坐禅をさせていただいている者として、二極化の隙間の小さな空白部分にこそ、安心や平穏、満足、救い、あらゆるポジティブの種があることをご紹介したいと、私は思っています。

ヨガの、メディテーション(瞑想)ではないポーズの練習を通してでも、もちろん、ピラティスの繊細なボディーコントロールを通してでも。

力みすぎたり、体にアタマの言う事を聞かせようとしすぎたりするのでもなく、

体も意識も、脱力やリラックスを超えてダラっとさせてしまうのでもない、

そんな練習をしながら。

sv10s

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こころみ〜苦悩の原因

ヨガ哲学でも禅などの仏教でも、その究極の目標は、苦しみ悩みからの心の(あるいは魂の)解放です。

今回は、心を苦しみ悩みから解放するために、苦しみを引き起こすとされる心の状態・はたらき・要素について、ヨガ哲学で説かれる5つの要素(クレシャ)をご紹介しようと思います。

心のどういった側面が苦しい思いを引き起こすのか、自身の心の内側にある原因を見つめる参考になれば幸いです。

5つのクレシャ

ヨガ哲学では、自分の中にある以下の5つの心の状態・はたらき・要素を、心に苦しみ悩みをもたらすものとして挙げています。

  1. 無知
  2. エゴ・我執
  3. 執着
  4. 憎悪・逃避
  5. 死の恐怖

無知

無知とは、単純にものを知らないという意味ではなく、言ってみれば「思い違い」「心得違い」という意味です。

限りあるものを永遠と思い込んだり、苦痛を生むものを心地良いものと思い込んだり、そういったことを無知と呼んでいます。

この無知が、他の全てのクレシャ、あらゆるかたちの苦しみ悩みをもたらす根源とされ、特に注意を払うべきであるとされています。

エゴ・我執

次に、「私が!私が!」といった自意識、「私のもの!」という所有欲/支配欲などの形で現れるエゴ我執も苦しみ悩みをもたらします。

本当は「自分のもの」ではないもの(ヨガ哲学や仏教では物や人に限らず、”自分の”体や心までも含みます)を自分のものと見なすこと、これをエゴ・我執ととらえていただくと良いかと思われます。

執着

我執と似ているように思われますが、執着とは、快楽・心地よいものに固執してしまう心の働きを言います。

憎悪・逃避

苦しみを避けたいと強く思う心、または、苦しみを与える元凶と思われるものへ抱く憎悪も苦しみの原因とされています。

死の恐怖

そのままの意味ですが。。。ずっと生きていたいと欲する、ある意味で心の本能とも言えるかもしれません。

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ここでもう一度、ヨガ哲学で説く、苦しみ悩みの原因を図にしてみると、こんな感じです。

  1. 「思い違い」「心得違い」という無知がまず心の中にあって、
  2. 無知から「エゴ」「執着」「逃避」「死の恐怖」その他さまざまな心の苦しみ悩みが生まれる

私は、自分自身の心の苦しみや悩みの経験を振り返った際、その原因を一つずつ遡って突き詰めて行く(上図で言うと、外から内へと辿って行くイメージです)と、まさにヨガ哲学の教えの通り、自分の中の「無知」にあったことを実感しました。皆さんは、どうでしょうか?

ちなみにヨガ哲学のクレシャの考えは、苦しみ悩みの原因を「自分の心の中」にあるとしていますが、この解釈の仕方として私が蛇足ながら付け加えておきたいことがあります。

「悪いのは私」という雑な捉え方は絶対にしないこと

です。

これまでにも見て来ましたが、心はなかなか自分の思い通りに制御できない「生き物」のようなものです。ですので、

  • 自分の思い通りにいかない心の動き・はたらきに気づき
  • それら心の動き・はたらきに翻弄されることなく見つめ
  • ゆるやかに変化させてゆく

というような気持ちをお持ちいただけるといいかなぁ、と個人的には思います。

そんな風に、苦しみ悩みの原因とされる「無知」を、一つ一つ失くしていきたいものですね。

sv10s

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こころみ〜心の行動パターン

こころみシリーズ第1回目2回目は、外的要素から「種」がエネルギーを吸収して、心が「種」から発芽した感情や性質の影響を受けるという、いわば受動的な心のはたらきをご紹介しました。

今回は、心そのものが能動的に取る認知、反応パターンを”心の行動パターン”としてご紹介しようと思います。

ヨガスートラ・5つのチッタブリッティ

ヨガでは、チッタブリッティ(心の作用、波)と呼んで、心そのものが取る5つの認知、反応パターンを挙げています。

  • 正知
  • 誤解
  • 言葉による錯誤
  • 睡眠
  • 記憶

が、その5つです。

直に経験したり、正確に推論したり、適切な人や物によって説かれた教えを通して認知することが、正知です。

反対に、ある対象に関して、その実態と合致しない理解・認識をしてしまうことが、誤解。ヨガでは、「暗闇の中で、巻いてあるロープをヘビに見間違えて取り乱すようなもの」と喩えられたりします。

実体を伴わない、絵空事の言葉のみを頼りに引き起こされる知覚・認識が、言葉による錯覚です。

心の中が空っぽで、一切の内容物が欠如している状態、心が全く活動していない状態が、睡眠。

最後に、経験を保存する、そして保存した経験を対象に認知することが、記憶の働きになります。

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心が取る行動に良い悪いは無い

これら5つの心の行動パターンに関して、理解しておくべき大切なことがあります。それは、心が取る行動そのものに良い悪いは無い、ということです。

これらの心の行動の結果に、何らの苦痛をもたらさないものと、私たちに苦痛を与えるものがあるというだけです。

なので、正知は良いとか、誤解や睡眠は悪いとか、そういったレッテル貼りは避けなければなりません。

5つの心の行動それぞれに、苦痛を与える可能性もあれば、無害な可能性もあるのです。大切なことは、心が取っている行動が、行動の対象が、苦痛を与えるものか無害なものかの見極めが出来るようになることです。

心がけたいこと

これらの心の行動パターンを理解して、自分を見誤ったり、苦痛を受けることを減らすには、どうすればいいのでしょうか?

心を正しく働かせるために心がけたいこと、それは、

  • 洞察力を持つこと
  • 意志を確立すること

です。

ヨガ哲学では、それぞれアヴィヤーサ(修習)ヴァイラーギャ(離欲)とも呼ばれています。

深い洞察力を持って、自分は5つの中でどのパターンから、どんな苦痛、ネガティヴ要素と結びついてしまう傾向があるのか、絶えず観察を続けます

この洞察力と観察力を高める瞑想方法には、仏教の瞑想方法で「ヴィパッサナー瞑想」というのがあります(以前タイ修行時の記事でご紹介しましたが、余力があれば今回のシリーズでも改めて実践編としてご紹介できればと思います)。

そして同時に、意志の力によって苦痛やネガティヴ要素をもたらす対象から距離を置き続けるようにします。

図にすると、こんなイメージ、どうでしょう?

心には、心そのものの行動の結果、常に様々な要素が取り込まれていきます。それらが健全でポジティブな要素をもたらすのか、苦痛やネガティブ要素をもたらすのかの見極めをする「洞察力ある賢者」のような自分と、苦痛やネガティブ要素をもたらすものを断ち切る「意志の確立された武士」のような自分を心の中に住まわせる。

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苦痛やネガティヴ要素を怖れて避けるのではなく、冷静に心を理解して、未然にそれらを防ぎ、仮に目の前に現れても触れないようにしたいものですね。

sv10s

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