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ボクのカナダ話とスノーボード

今日未明、ソチ五輪が開幕し、朝からはここ関西でも珍しい積雪が。

4年前のバンクーバー五輪の時のこと、少し思い出しました。

その頃ボクは、バンクーバー五輪の開催地・ウィスラーにいました。

そこで、2009~2011の2シーズン、スノーボードのジュニアアスリートのトレーナーをさせてもらっていました。ボクが見てたコたちは当時みんな高校生くらいだったかな。彼らが取り組む種目は、今回から新種目として取り入れられたスロープスタイルでした。

この種目、スゴいですよ。

ボクは何度か彼らの大会に付き添って会場に入り、テストランの時にコースを間近で見ましたが、

「あの〜、スミマセン。これはどのようにして入ればいいんでしょうか?」と聞きたくなってしまうような高さで横たわるレール、

自分の背丈の何倍もあって、入れば最期、あちらの国まで飛んで行ってしまいそうな予感さえ感じさせるキッカー、

ただ突っ込んで行くだけでも大したものなのに、ありえない高さで飛んで、ありえない回転数、角度で回って技をメイクするんですから...

ボクはこの競技に取り組むアスリートたちのその勇気と、クレイジーさを、心底リスペクトしていました。

そして、ボクが見させてもらっていたアスリートたちは辛抱強い、努力家でもありました。

ボクや、一緒に携わっていた他のトレーナー、そしてコーチが計画したハードなトレーニングメニュー(いまちょうど当時のを見返しましたが、自分でも恐ろしくなってしまうようなメニューでした...)、体力テストによく耐え、クリアして、少しずつフィジカル面とメンタル面をブラッシュアップしていくプロセスを、ボクは見て来ました。

中にはそのプロセスを、現地カナダの高校に通い(ということは授業はもちろん全て英語)、学業と両立させながらこなしていく強者もいました。

残念ながらマスコミでは一部、スノーボードやスロープスタイル、そしてその選手を見下すような報道のされ方もあるようです。

でも、ボクがジュニア(今はもうジュニアじゃないけど)アスリートたちに持っている尊敬の念は今も変わりません。

そして、きっとボクが見て来た彼ら以上にハードにトレーニングを積んで出場権を得たであろう選手のことも、尊敬します。

そして、業界とかビジネスのことは全くわかりませんが、そんな本気の人生のスゴさ、素晴らしさをボクに教えてくれたアスリートたちとのご縁を作ってくれたスノーボードにも、心から感謝しています。

TVで毎日のように言われる「メダルの期待」ではなく、その舞台に上がるまでに1人1人のアスリートが積み上げて来たトレーニングのプロセスに敬意を表しつつ、「見守る」ような気持ちで、ボクは見させていただこうと思っています。

合掌

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