お釈迦さまの言葉で個人的に大変響くものの一つに、
人が生まれたときには、実に口の中に斧が生じている。人は悪口を語って、その斧によって自分自身を斬るのである。
(中村元『ブッダの真理のことば感興のことば』岩波文庫)
という言葉があります。
口は災いの元とも言いますが、この言葉の方が「言葉」が時として持つ恐るべき暴力性という真実をより強く訴えかける力があるように感じます。
たとえ手を出していなくても、口から出る暴力というものも、あるのです。
そして口から出た暴力の斧はブーメランで返ってきて自分の身を滅ぼすのです。
「これぐらい」という甘えも、全く無自覚な「何気ないひと言」の暴力にも、自分が口に出す言葉には気をつけたいものです。
さらに私の場合、自分で口にしなくとも、何気ない雑談でその場に居ない人や他所の国への愚痴や怒り、悪口、陰口が出て来る集まりからは、風のようにさっと離れてしまうスキルも身につけました。
今ではレッスン以外には殆ど人と言葉を交わす事をせず、平和に過ごすことが出来ています。
口をつつしみ、ゆっくりと語り、心が浮つかないで、事がらと真理とを説く修行僧ーかれの説くところはやさしく甘美である。
(中村元『ブッダの真理のことば感興のことば』岩波文庫)
自分を苦しめず、また他人を害しないようなことばのみを語れ。
(中村元『ブッダの真理のことば感興のことば』岩波文庫)
とお釈迦さまは説いてくださいます。
これからも、出来ることなら口の中の斧はそのまま口から出さず、居合の刀もずっと鞘に納めたまま、口数も手数も少なく、平和に一生を終えたいと切に願っています。

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