今回は前回の続きで、身体や呼吸、そして心の調整を通して形成したリラックス状態や集中力を「困難/多忙な状況下で維持する」方法について考えてみたいと思います。
初回に挙げた項目の中では、
- 困難な状況下での集中力とバランスの維持
- 多忙な状況下での平穏と冷静さの維持
にあたる部分です。
これも基本的には前回の記事で書いたことと同じです。
sthira sukham asanamを、身体と、呼吸と、心の3点でハッキリと意識してお稽古すれば、どんな状況でも冷静沈着に、集中力とバランスを保って行動できるようになりますよ。
と、これだけで終わってしまっては余りにもいい加減なので、よりイメージをハッキリと持っていただけるように、主にアーサナ(ポーズ)のお稽古で具体例を挙げながら、書いてみようと思います。
マット上に広がる困難で多忙な状況とは
アーサナのお稽古時に経験するであろうチェレンジングな状況といえば、
- 前屈、開脚等の柔軟性や可動域の困難と向き合う状況
- 片足や両腕、逆転等、バランスの困難と向き合う状況
- 身体を止めた時に感じる、心のざわめきと向き合う状況
などが主なものとして考えられるでしょうか。
柔軟性や可動域の困難と向き合うココロ
前屈や開脚は、十分な柔軟性がなければそのままのポーズを続けることって、すごく苦しいし、辛いですよね。痛みに気が散って、集中力が乱れやすいです。
そんな状況下で呼吸を上手に使って、ちょうどいいポジションで集中力を保つことは、困難な状況下で集中力を保つための非常に良いお稽古になります。
バランスの困難と向き合うココロ
またヨガには、ご存知の木のポーズ(ブリクシュアーサナとも)や三点倒立(シルサーサナとも)等、あえて不安定な状況を作って行うポーズが存在します。
こういったバランス感覚が試されるポーズは、倒れはしないか?と不安な気持ちになったり、倒れる!と焦ったり、あるいは倒れるものか!と力んだり、色んな心と身体の動きが出て来てしまいます。
ここでもやはり、呼吸を整え、力まず、心を静めてバランス維持に集中してポーズを安定させることが、困難な状況下でバランス感覚を失わないようにするための恰好のお稽古になります。
心のざわめきと向き合うココロ
最後に、ヨガは、身体の動きを止める静的なポーズの連続ですし、動作を伴うものも、スポーツやエクササイズに比べるとやはり静的です。
全力疾走している時は心の働きに気を向けることもありませんが、ヨガのような静的なお稽古をしている時は、如何に心が騒がしく、色んなことを考えているかに気がつくと思います。心は常に多忙に動き回っているのです。
この心に囚われるとこなく、自分を切り離して客観的に、冷静に見守る姿勢を貫くこと、これが多忙な状況下で平穏と冷静さと維持するお稽古になります。
マットをどこまでも拡げる
どうでしょう?困難な状況、多忙な状況の下で集中力やバランス感覚、冷静さを維持するためのヨガのお稽古の方法、参考になりましたでしょうか?
ただし、前項の内容はあくまでスタジオでのアーサナのレッスンのお話。
日常生活でこの境地を維持するには、スタジオのマットの上で得たこれらの感覚を、スタジオの外にも持ち出すことが大切です。スタジオ内のマットをどこまでも拡げる感覚です。
出来ればそれを、強制的にではなく、楽しみながら。
- 忙しいこと、苦しいことに気づく
- でも、忙しさ、苦しさにとらわれない(自分を切り離し、見守る)
- 身体、呼吸、心をリラックスさせ、一定に(sthira sukham asanam)
ヨガを通してこれらを実践する姿勢が身に付き、みなさんのココロが少しでも快適なものになるならば、ヨガティーチャーとしてこれ以上の喜びはありません。
次は、ヨガの心理的・精神的効果として挙げた最後の1つ、「正しい態度と認識」について、ヨガ哲学も含めてちょっと書いてみようと思います。次回もよろしければ、お付き合いの程を。
Seed Training(シードトレーニング)では、ヨガアライアンス登録校である、カナダ・バンクーバーのDivine Light Yogaのカリキュラムに沿った、シンプルで本質的なヨガ、を指導させていただいております。
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